高さ12mから撮影する機材製作日記(14)2017/12/16 21:38

 とうとう、12mのロッドを、一人で垂直に、立てることが出来ました。

 少しずつ、古希を過ぎても完成しなかったものが、何とか完成に近づきました。
ただ、なぜこんな事をしているのか時々、迷うこともありますが?

 ロッドの内側に、アルミパイプで内筒にあたるものを作成し、少しづつ下から押し上げるという、至って簡単な構造です。アルミパイプの中にカメラに通じる制御用の電線を入れ、パイプの接続部は、3Dプリンターで作成しました。(青色のもの)
 この部分がこの撮影機材の肝のひとつといえます。
台は、移動自由で、回転もして(テレビの回転台使用)、パイプを下から入れるのに支障にならないようにしています。
 今回は、最初の一歩なので、安全を考慮し、カメラ部分は取り外し、ロッドを伸ばすだけにしました。後でこの判断が正しかったことが証明されました。

内筒の移動台

 下の写真は、ロッドが、完全に伸びきった基台付近の状態です。アルミパイプは、すべて、ロッドの中に納まっています。カメラに通じる配線だけ、ロッドの下端から出ています。
一人の作業で終了です。大きな三脚と、3本のステンレスワイヤで、しっかり支えているので、少し風はありましたが、グラグラゆれることもなく安定していました。
少し離れて、写真をパチパチ撮りました。いい眺めです。
 やっと、一つのちょっとしたアイデアを確認した気分です。

基台部分

 下の写真が、その完成の写真です。

ロッド立脚状態

 下の写真は、近づくと全部は、入りきれません。なぜか青空が綺麗でした。

ロッド先端部

 しかし、これからの顛末が情けないことになりました。
いよいよ、ロッドを下げる作業と相なりましたが、少し躊躇することがあり、気をとられた時、アルミパイプと台との間に、指が挟まりました。力を入れても抜けません。

 どうしようか?痛いし、そうだ!妻がいるではないか。隣で畑仕事をしていた妻に「おい~助けてくれ。このパイプを上げてくれ」 すぐ、飛んできて何とか指が抜けましたが、が。

 指に気を取られて、ピーンを張っていたワイヤが緩んだことに気がつかなかったのです。
傾き始めた12mのロッドは、グーとしなりながら一瞬の内に倒れていきました。
三脚が浮く位の力ですからどうしょうもありません。

ああ!!これでこの長年の苦労は消えさるのか?いよいよ、引導を渡されたと思ったものです。

 ところがです。この12mのロッドは、なぜか、梅の木の枝の上にフワーと降り立ったのです。点検してみるとほとんど無傷でした。神も仏もあるのでは?
その上、大事をとってカメラ装置を取付てなかったのが幸いしました。
アルミパイプが、1本曲がって千切れただけ。すぐ修理が出来るものです。

 今、指を挟まないよう改良を続け、さらに、少し気になる部品も作りなおす作業に専念しています。安全な機材めざして。